妊娠も出産も、生理的な営みですので、基本的には歯科治療でやってはいけない処置ではありません。ただし、母体も胎児も複雑な変化をもった生理現象の持ち主ですので、影響をできるだけ少なくする事が必要です。当医院では、必要性を考慮した上で、十分に注意して診療いたしております。
治療の時期について
一般に歯を削って詰めたり、歯石を取るなどの簡単な処置はいつ行っても特に問題となることはありません。それ以上の治療(抜歯や切開を必要とするものなど)は、安定期である4〜6ヶ月の間に行った方が安全です。(妊娠初期の2〜3ヶ月は流産しやすく、妊娠後期の8ヶ月以降では早産の可能性があります。)
X線撮影について
歯科でのX線撮影1枚による、生殖腺への線量は、妊娠初期の奇形発生線量(X線撮影で最も注意しなければならないこと)の10,000分の1以下です。当院では、より危険性を小さくするために、X線防護用のエプロンを使用し、必要最低限の枚数での撮影を行っております。
麻酔の注射について
極少量の麻酔液を局所的に用いますので、母体ならびに胎児への影響は特に問題となることはありません。
薬の服用について
強い炎症、痛みによるストレス、栄養摂取への障害等、薬を飲んだ方が母体や胎児にとってよい場合に限り、少量を短期間の間、服用していただくことがあります。使用する薬剤は長年使用されて、その安全性が高いとされている物です。
歯科治療の内容は、状態によっては徐痛を目的とした対処的処置の範囲にとどめておいて、出産後の安定した状態になってから再処置を行った方が良い場合もあります。
妊娠中のお口の健康管理
将来、お子様のお口の中に住み着く細菌は、お母さんのお口の中にいる菌が感染して定着したものが多いことが知られています。お母さんのお口の中に強い虫歯菌がいないほうが、出産後、お子様の虫歯予防の苦労も少なくて済みます。妊娠から産後、育児とお母さんにとっても大変な時期ですができる範囲で頑張っていきましょう。
妊娠中の方、もしくは妊娠している可能性のある方は診療をお受けになる前に必ずお申し出下さい。また、治療に際し、疑問や質問等ございましたら遠慮なくスタッフにお尋ね下さい。 |